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コラム「創造力の根っこ」VoL.93(02/01/2017)

「工夫(device)の究極・AI〜リブート(Reboot再起動) へ」  
                                  
鈴木淳平

人工知能に興味し利用したい生活者、開発者、企業に必要なエシカル感
人類の世界共通な性善説にのっとったエシカル仕様にリブート(再起動)!
人型ロボットに求められるエシカルな仕様に一番近いのは日本人の氣質!?
法律より上に有る正しさを重視する〈異才能集団〉こそ実現を可能にする!

AI(人工知能)の元年と言えた2016年、SFの世界だった人造人間が人工知能によって人型ロボットへと進化し2017年を迎え新たな始まりを魅せそうです。
人類の見果てぬ夢は科学技術重視の視点から人文科学を含め総合的に統合される過程で、エシカル(ethical:道徳的な、倫理上の…)仕様を尊重し調和させねばならないという危機感にあおられながら精度向上の旅への道が拓かれる心機一転を想わすリブート(Reboot再起動)により導かれると想います。
エシカルな人型ロボットの活躍と発展の始まりを思わせ世界共通仕様あるいは世界標準化へと人工知能は歩み始める年となりそうです。

人造人間にはイロイロな定義が存在し、呼び方もサマザマで、ケイタイで有名になりすぎた本来のアンドロイド(Android:人型ロボット)、「人間にそっくり」、「人間に似た」という意味でのヒューマノイド(humanoid:人型ロボット)、人間など生き物の身体機能をAI技術で補助や強化したサイボーグ(cyborg)などなど用途や制作者のこだわりで細分化されても人型ロボットです。各社がしのぎを削り区別化(差別化)する必然からブランディングが起こり豊かな表現で親しまれる愛称を命名し生き残りをかけた競争が激化するのも楽しみの一つです。

AI研究開発人員を大幅増員
日本の大手電機メーカー各社はAI研究開発員の大幅増員計画が報道され、 富士通が手がける「Zinrai(ジンライ)」では現在の700人から来年度1000人、再来年度1500人に拡大する計画、日本IBMは1000人から1.5倍の1500人、NEC(日本電気株式会社)は現在220人を平成32年度までに400人、パナソニックは現在約100人を来年度に200人と人型ロボットに限らなくとも、技術畑ばかりの集合体なのか人文科学なども含めた人材の採用なのかは不明ですが、偏らずバランスよく開発の基礎の段階で多くの思い、夢を語りあえエシカルな理念を人工知能に埋め込んだ開発グループ・企業が未来を制すると感じます。氣付いてみればそこにはこのコラムの副題でもある〈異才能集団〉による結集の偉業が浮かび上がると感じます。

エシカル(ethical:道徳的な、倫理上の…)
各社のAI研究開発人材獲得競争は激化。新規採用に国境を超え、長く研究を続けられる環境を整備する体制の強化を各社進めているそうです。生活者が望む、あるいは生活者に必要な人型ロボットの基本仕様に必要な人材なのか、エシカルを念頭に置いた企画なのか、やがては問われると想います。
手話に例えれば
皇族の中で手話を流ちょうにこなす姿で人氣の高い佳子(佳子内親王:かこないしんのう)様によって、手話を学ぶ人も増えている傾向にあると感じます。手話は世界共通なのでしょうか?世界共通になっているのでしょうか?言語・言葉の違いが手話の動作にも及んでいるような氣がします。
人工知能の人型ロボットも言語、開発する国や地域によって機能も動作も異なるかもしれません。フィリップスによって特許を取られオープンにしたことで普及したCDのように、競合するのではなく世界共通にする動きが人工知能にあっても良いはずです。CDの時よりも人工知能のエシカル面の世界共通化、世界標準化は必須であり安心・安全面からも制作者、開発者の使命とすべきなのです。
基本に立ち返り、今一度人工知能、人型ロボットにエシカル感を基本仕様にするリブート(Reboot再起動)を今のうちにしておく必要を感じてほしいものです。
リブート(Reboot再起動)
ハリウッド映画はリメイクブームからリブートブームへ、映画『ゴーストバスターズ』(Ghostbusters1984年)が、2016年タイトルは一緒でありながら女性たちによるゴーストバスターズがリブート映画の定義の代表格と表され公開されました。リブートは、リスペクト、トリビュート、オマージュの過去の作品に敬意をもってリメイクするのではなく、タイトルを残しながら今流に置き換えストーリーをトレースしない手法と理解すれば、人生をリセットできなくてもリブートは出来る。いわゆる今からでも遅くはないの心機一転がリブートではと感じさせます。

『野生の思考』の著者レヴィ=ストロースの日本人像
「日本は野生の思考を持ちながら、高度な近代科学文明を築いたヘンな国だ」と驚いた『野生の思考』の著者レヴィ=ストロースが日本人を観察し結論付けた日本像が紹介されていました。日本人の「はたらく」概念は、西洋式の生命のない物質への人間のはたらきかけではなく人間と自然の間にある親密な関係の具体化を日常的な仕事に詩的価値を付与するのが日本人像とし、『野生の思考』と同根と捉えています。日本人には当たり前すぎる自然との共存も異文化交流をしたレヴィ=ストロースには水を得た魚のごとく『野生の思考』を我田引水しながら、その具現化された世界を日本に見いだしたのだと感じます。
 「はたらく」を〈端(はた)を楽(らく)にする〉、楽を〈らく〉と〈たのしい〉としエンタテイメントにまで解釈できると前述しましたが、調和させる心、自然と共存してきた日本人のバランスの良さこそ「はたらく」思想と実践を可能にしている日本人像であり、人工知能を完成させる上での大きなヒントがあり〈異才能集団〉による偉業の達成へ一番の近道を歩んでいるのが日本人ではとの氣がします。

日本史へのレブート(Reboot再起動)が必要な年にもなりそうです。 過去の延長に未来はなく!未来こうあるべきだから今がこうあるべきである!リメイクではないリブート(再起動・Reboot)が必要な時代に入ったと言えます。





















































 

NHKBS1ニュース12月30日
2016年5時56分より




 






























『100分de名著』NHKEテレ(教育)
2016年12月5日(月)午後10時から4週
放送より著書『野生の思考』についての
意味、内容は検索や、読書されたし。