■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 4(1/19/2004)
「中華街の増子さーん!!!」
2003年12月30日。
今年も残りあと二日とあわただしいこの日。私は大掃除もせず、おせち料理も作らず(スミマセン、これでも主婦も兼ねているんです)年賀状の準備もままな
らない中、NHKの「あなたのアンコール2003」という番組に出演していました。
午前10時頃から夕方5時頃までの生放送番組です。スタジオのトークや、好評だった番組の再放送、そして各地の中継で構成されていて、私は横浜中華街からの中継を担当しました。
午前10時からの番組といえども、家を出たのは朝5:30!!もちろん日の出はまだまだです。師走の寒〜い早朝、というよりどちらかというと気分はまだ 深夜・・・、心細い気持ちで家を出発。でも、2003年最後の仕事だったので「張り切っていかねば!」と自分自身をふるいたたせます。一度、NHKで着替えとメイクを済ませスタッフと合流。ロケバスに乗り込み、中華街へ向かいます。
現地に着くと、すでに中継の準備は整っていました。放送局から番組を出すのとは違い、街中からですから、「サブ」という放送を出す拠点もありませんし、
アンテナやケーブルなどもありません。全て、前日から技術スタッフが店と店の間や道路や電柱にケーブルを這わせたり、高い建物に送信アンテナを取り付け たり、また正常に放送が出せるかどうか何度もテストを重ねたりしているのです。
現地でマイクを持つのは私一人でもスタッフは20人以上。支えられている 思いで身がひきしまります。
●中継車と中継車のなかのサブ
さて午前10時過ぎ、渋谷のスタジオから生放送が始まりました。中華街からの中継は午前と午後の2回。
時間はそれぞれ1分間と2分間。あっっっと言う間 ですよ〜。
限られた貴重な時間の中にいくつかの要素をまとめ的確に分かりやすくさらにその場の雰囲気も交えつつ伝えなければなりません。
「中華街、人がいっぱいですよー。盛り上がってますよー。」だけでは、見ている人の心に何も残らないし何も伝わらない。みそかの中華街のにぎわい、様子、人々の声、新年を迎える雰囲気etc・・・・。
五感に飛び込んでくる様々な情報が大切になってくるんです。
中華街には中国の人が多く暮らしています。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、中国の新年は、日本とは違い旧暦で祝います。2004年でいうと1月22日にあたります。では中華街ではどうなのでしょうか。
新年はいつお祝いするのでしょうか。あらかじめ調べ、現地で情報を収集し、現地の雰囲気を織り まぜ、1分間あるいは2分間の原稿をまとめていきます。
全てを伝える事ができない、本当に短い時間です。
でも、情報をそぎ落としダイエットしていくうちに、本当に伝えたい言葉が見えてくる気がします。そぎ落とされた言葉は「こやし」となり一つ一つの言葉は説得力のあるものになっていくと思うのです。
最後に、私事で恐縮ですが1月20日で31才です。今、自分自身でこのコラムに書いた事を忘れず、日々勉強しなければ、と思う毎日です。あーでもいつの まにか、いいオトナになっちゃったなぁ。
以上を頭の片隅に置いて頂いて、時間のあるかたは中継映像をご覧下さい。(少し時間がかかるかもしれませんが)1分間の映像は5MB、2分間の映像は10MBです。
では「中華街の増子さーん!!!」
http://www.d4.dion.ne.jp/~massy/b/massy_a.mpg 5MB
http://www.d4.dion.ne.jp/~massy/b/massy_b.mpg 10MB
●大量のケーブル類。この1本1本を映像や音がつたっていくのです。感動!
2004.1.18
増子瑞穂