■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 37(11/30/2006)
水戸納豆人気
育児生活も2ヶ月を過ぎました。おかげさまで我が家の息子は同じ月齢の赤ちゃんと比べても、ぶっちぎりの大きさですくすく成長し続けております。
慣れて来たかなと思うと新しい課題が出てくる、「やったー!」と「なんで?」を繰り返す毎日です。ちなみに最近もっともおおきな「やったー!」は夜9時におっぱいを飲み、そのまま睡眠、朝の7時まで泣かずにいてくれたことです。これは本当に助かる。子育て中の母親自身の悩みで最も深刻なのは「寝られないこと」。夜ゆっくりと寝る事ができれば、昼間多少大変でもなんとかやっていけます。しかし次の日にはまた深夜3時に大泣き、「なんで?」。育児は体力勝負です。
そんな大変な子育てをサポートしてくれる様々なお役立ちアイテムがあります。現在、毎日お世話になっているのが「スリング」です。赤ちゃんを、すっぽりと布のようなもので包んで歩いているお父さんお母さんを見た事はありませんか?あれがスリングです。一昔前はひものようなもので赤ちゃんを抱っこしたりおんぶしたりしていたようですね。産婦人科の看護婦さんによると最近はもっぱら「スリング」が人気のようです。確かに病院や育児学級ではピンクやらブルーやらカラフルなスリングで赤ちゃんを抱っこしているママ仲間に出会います。なんだか色とりどりのワラで包んだ水戸納豆のようです。
ちなみに我が家では旦那も使う事を考えてシルバーグレーのスリングを選びました。人気だというのもスリングを選んだ理由のひとつですが、一番の理由は以前妊娠期間中にもふれましたが、最寄り駅にはエレベーターもエスカレーターもないということです。日に日に成長する子供と重いベビーカーを両脇に抱えて急な階段は到底上れないし、危険と考えました。
ベビーカーの中にも小型で軽量化されたものもあります。いわゆるB型と呼ばれているタイプです。しかし、生まれてから3ヶ月くらいまでは赤ちゃんは首がすわっていません。抱っこするときに首を支えないと、前にも後ろにもぐらんぐらん。さらに6ヶ月くらいにならないと腰もすわりません。ひとりで床にぺたんとすわる事ができないのです。この2つをクリアしないと小型で軽量化されたB型のベビーカーは使えないのです。では生まれたばかりの赤ちゃんが乗っているのは何かというと、A型と呼ばれる大きく安定感のあるタイプです。首や腰に負担がかからないよう配慮されたつくりになっています。その分大きさもあるし、何よりずっしり重くなっています。私が住んでいる環境を考えると、道は狭いし、段差は多いし、駅には階段しかないし、その度に赤ちゃんを抱っこしてベビーカーを折り畳んで抱えて、もしくは赤ちゃんごとベビーカーをかつぎ上げて、なんてやってられません。色々考えた結果、B型に乗れるようになるまでは重くてもスリングで頑張ろうという事になりました。早く環境に生活を合わせるのではなく、生活をサポート
してくれるような世の中にならないかな。
それ以前に、子供を産むまで赤ちゃんは首や腰がある時期にならないと安定しないとよくわかっていなかったことに反省。さらにIDを卒業しているのにA型とB型のベビーカーの区別もついていなかったことにもっと反省です。B型のベビーカーに乗れるようになるまでに、あと何キロ増えるんだろう。。。
余談ですが夫婦で赤ちゃんを連れている場合、お母さんが抱っこしていること多いですよね。以前はなんでお父さんが抱っこしないんだろう、力があるのは男の方なのに、といぶかしく思っておりました。実際に子供を産んでわかったことですが、お母さんの方が抱っこしていたいのですね。重くても自分が抱っこして歩いている方が安心するのです。考えてみれば10ヶ月もの間、お腹の中にいたんですから、急に別々に行動しようとしても体が不安になっちゃうのかもしれませんね。不思議なものです。なので、せっかくシルバーグレーのスリングを選んでも使うのはもっぱら私の方なのです。私もカラフルな水戸納豆にすればよかったかな。
写真:これがシルバーグレーの「水戸納豆」です。
2006.11.29
増子瑞穂