■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 41(3/30/2007)
「ちょっと…。」
育児生活が始まり、はや半年。出掛ける機会も増え、活動の幅が広がってきました。9キロを超えた息子を抱えての移動に限界を感じ、最近はベビーカーで行動することが多くなりました。
さて、赤ちゃんを連れて外出したとき、一番困ることは何だと思いますか?
泣くこと?
いえいえ、もう慣れっこです。お腹さえ満たしてあげていれば大泣きすることはあまりありませんし、また大泣きする時間はだいたい決まっているので覚悟はできております。
授乳する場所?
いえいえ、母はつよし。子供を抱いて大判のストールで体をふわりと包み、いつでもどこでも授乳できます。
おむつかえ?
これもいつでもどこでも。周囲を汚さないようビニールのシートを広げ、ささっと済ませます。(息子は色んな場所であられもない姿になりますが)
もっともっと身近なこと。
そう、トイレ。
赤ちゃんではなく私のトイレ問題です。誰かが一緒にいれば問題ないのですが、自分と赤ちゃんだけの場合、困ってしまうのです。
なぜかというと、ベビーカーごと入れるトイレがあまりにも少ない。少し広めに作られたトイレでもベビーカーで入ることを想定していない場合はほとんど全滅です。
物騒な事件の多いこの頃、個室の外にベビーカーごと赤ちゃんを置きっぱなしにして用を済ませるのは気がすすみません。(海外でこの行為はもってのほかだそうです。)
ベビーキープ(使うときだけ手前に引き出し、赤ちゃんを座らせておくことができるもの)を個室内に設置したトイレも多いのですが、これも利用できる月齢に制限があります。腰がすわってひとりでお座りができるようにならないとふらふらしてしまうのです。それ以前にベビーカーで眠ってしまった赤ちゃんを抱きかかえベビーキープに座らせ用をたす、なんて非現実的。ましてや抱っこしたままなんて。10キロの米袋を抱えながら用をたすことを想像してみてください。
そういうわけで、ベビーカーごと入れるトイレの場所を頭に入れておく必要があるわけです。最近は障害者用トイレが一般に開放されていたり、多目的の広々としたトイレが設置されていたりと、赤ちゃん連れに優しい場所もでてきました。それでもなかなか「ちょっとトイレに。」ができない。計画的にトイレ活動をしなければならないのです。ベビーカーごと入れるトイレがもっと増えてくれれば。狭い日本ではありますが切実な願いです。
トイレばかりは我慢できる問題ではありませんからね。
2007.3.26
増子瑞穂