■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 63（01/29/2009）

「すぐそばに。」

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。今年もマッシー通信をどうぞよろしくお願いいたします。
息子は２歳４ヶ月になりました。この頃になると大人と同じようにトイレで用を足せる子もでてきます。が、我が家はまだまだオムツ期まっさかり。しばらくはオムツのお世話になる日が続きそうです。
外出先で「あれ、オシリがクサイ？」そんなとき役立つのが「オムツ交換台」です。トイレなどに設置されていると、まだオムツがとれない子を持つ親としてはとても助かります。
多くの場合は折りたたみ式で壁に設置してあり、使う時に手前に引き出すので場所もとらずコンパクトです。また床から１メートルくらいの高さに設置されているので、腰をかがめることなくオムツが楽に取り替えられます。その一方でこんな気がかりなことも。
子供のオムツを取り替え自分の手を洗おうとしたとき、洗面台の場所が気になることがあります。２歳ともなれば自分の足で立って歩くことができるので、オムツ交換台から降ろして床の上に立たせて待たせたり、一緒に手を洗ったりすることができます。まだ、自分の足で立つことができなかった頃のことです。オムツを替えて手を洗おうとしたとき、洗面台の位置がオムツ交換台から遠く、困った思いをしたことがしばしばありました。
ニュースになったこともありますが、オムツ交換台に赤ちゃんを寝かせたまま親が目を離した隙に、赤ちゃんがオムツ交換台から転落してしまう事故が起きることがあります。オムツ交換台にはベルトがついていますがこれはオムツを替えるときに横ずれをふせぐものであって転落を防止するものではありません。オムツ交換台の高さはおよそ１メートル。頭から落ちたら大けがをしてしまいます。「赤ちゃんから目を離したり、ましてや離れたりするなんて！」とお怒りの方もいらっしゃることでしょう。しかし、その事故の多くは親が手を洗っているときに起きているのではないでしょうか。

余談になりますが、子供のオムツを替えたときは必ず手を洗う必要があります。特に、寒いこの季節。ノロウィルスやロタウィルスなどの嘔吐下痢症の風邪が子供の間で流行します。子供の排泄物を片づけるときに親が感染してしまうことも多く、オムツなどの世話をしたあとにはこまめな手洗いが感染予防に有効とされています。私も昨シーズンの冬、２回もノロだかロタだかを子供からもらい大変な思いをしました。耳障りの悪い話しで恐縮ですが吐いたりお腹を下したり、全く動けない状態で数日過ごしたのを覚えています。これらの感染予防のためにも、多くの子供がオムツを替える公共の場所ならばなおさら、十分に手を洗う必要があるのです。

オムツ交換台から遠く離れた洗面台。特にオムツ交換台に対して背中を向けなければ手を洗えない設置のされかたの場合は本当に困ってしまいます。手を洗うには、目だけはオムツ交換台の赤ちゃんに向けて、欽ちゃん走りのように洗面台に行き猛スピードで手を洗い、手はびしょびしょのまま、また赤ちゃんのところに戻って。と、まぁなんとも慌ただしく手を洗っていました。誰か赤ちゃんを見ていてくれる人がいつもいるとは限りません。

オムツ交換台は以前に比べて多くみかけるようになりました。多目的トイレに設置されていたり、男性用のトイレに設置されていたりすることも。オムツ交換台があるのはとてもうれしいことです。でも、もう一歩ふみこんで。洗面台のすぐそばにオムツ交換台は設置してほしいものです。目を離すことなく、子供から離れることなく、安心して手を洗えるように。なによりも重大な事故を防ぐために。オムツ交換台には「転落のおそれあり、目を離さないで、離れないで」と注意書きがあります。事故が起こらないように注意書きをすることも大切かもしれません。が、あらかじめ事故が起こらないような配慮や環境作りをすることはもっと大切なのではないかと感じています。それにしても早く息子のオムツがとれないかな。いっちょまえにトイレで用を足してほしいものです。今しか見られないオムツ姿もかわいいものですけれどね。

2009.1.28
増子瑞穂
http://members3.jcom.home.ne.jp/massyweb/

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