■OBの仕事・作品紹介
□ ジェンセン紀美さん(旧姓:師岡)<フリーランスデザイナー>(H2年度卒)からの報告。
ジェンセンさんは1991年、ID卒業後、沖電気のデザイン会社オキアルファクリエイトで2年半IDデザイナーとして働いた後、渡米。語学の勉強後、日芸ID研の紹介でスウェーデンのコンストファック(国立美術工芸大学)http://www.konstfack.se/ に留学。IDの専攻で修士課程を卒業。その後アメリカのワシントン州ワシントン大学大学院 http://www.washington.edu/ でグラフィックデザインを1年学びオレゴン州ポートランドにあるデザイン会社に就職。
3年近くIDデザイナーとして働いた後、2年ほど前からフリーランスとしてデザイン活動を開始。製品のデザインの他、アメリカの会社からの日本向け製品開発のコンサルタントも担当。
現在、米国在住。
●Flightcom (Aviation headset) <http://www.flight-com.com>
industrial design
ergonomics analysis
branding & product positioning
従来のモデルで金属だった部品をほとんど成型モールドにし、長時間での着用にも適するよう軽量化を実現。人間の頭の形や大きさ、耳の位置や形などの人間工学の研究も重点においたデザイン。IDSA賞(アメリカ)if賞(ヨーロッパ)受賞
●Oresis ISIS−700(Network Switching system)<http://www.oresis.com>
industrial design
ergonomics analysis
UIdevelopment
competitive research
いわゆるカードケージ。かなりエンジニアの情報が重要となる製品でデザイナーにとってはチャレンジな例である。一枚一枚の基盤に着く多数のコネクターの為、カードを取り出す際かなりの力がかかるのでファサートのハンドルの位置や長さなど重要な要素になった。
●Umbrella handles
- industrial design
ergonomics analysis
branding & product positioning
competitive research
シェイプやフォームの良いスタデイとなったプロジェクト。通常の傘の他、折り畳みやゴルフ用の物など用途や機能、傘自体の重さとの関係などを考慮し、使いやすさ握りやすさ、生産しやすさを追求。
●デザイン過程
私たちの場合、最初からかなりクライアントとエンジニアとのコミュニケーションを密に作業を進めていきます。コンセプト作りのスケッチの後、3Dのモデルを制作。(例の3点はWavefrontのAliasを使用)必要によって同時 にクレイやペーパーモデルを作る。Aliasでレンダリングをおこし、クライアントにコンセプトを提案。何点かに絞った後、Aliasのファイルをモデル会社に送りプロトタイプ(SLA)を作成。さらに修正を重ね最終のデザインをエンジニアにファイルを送り製品化にすすむ。ほとんどの場合このようなケースで作業します。
●コメント
ほとんどの製品がローカル(アメリカ北西海岸)のものなので皆さんにはあまりなじみがないかとおもいますが、OBや学生さんの参考に少しでもなれればうれしく思います。emailでの質問も気軽にしていただければいつでもお応えいたします。卒業後もこうしてID研と生徒、OBとのつながりがあるのはとてもいいことですね。(ジェンセン紀美さん:談)
ジェンセン紀美 E-mai:Kimi Jensen <kiminosuke@hotmail.com>
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