極めて大きな影響力を持って登場したトランプ大統領は、独自の見解ツイッターを世界へむけて発信している。やがて、アメリカフアーストを繰り返すものになると、世界の政治経済を困惑させるが、夫々に自我を目覚めさせたようにもみえる。各国の自我、利害の対立、その主張も様々で不況感とも重なる不安定要素に。あの悪夢だったリーマンショックすらも連想される世界の混乱をも引き起こしかねないのではと懸念している。このリーマンショックによる企業倒産は世界にも波及し、比較的に安定していたはずの我が国の経済も急激な円高に、輸出産業は大打撃を受け日経指標が暴落すると企業、個人までもが破綻したのだ。また、この事件に関わる多くのエリート人材を送り出していたという反省は、ハーバード大学 100年来のカリキュラムを机上の「知識」ではなく、「現場」に学ぶと言うカリキュラムに変えたのだとも言われている。余談になるが、このリーマンショックでトランプ氏経営の企業も倒産している。
とは言え、立ち直るのも早い。いま、世界の企業業績をけん引しているのはアメリカ、その純利益2018年度の4割を占めているようだ。5G―次世代デジタル化への集中投資が利益を生みだす産業構造に転換したことによるもの。米国の純利益は10年間で3.8倍になり、日本の成長は足踏み、未来への投資・研究開発にも見劣りがある。(2019/1/25 2:00日本経済新聞 電子版より)
特にバブル時代を経験し、バブル破たん後の20年を空白と感じた世代には、なにかと慎重にならざるを得ないものがある。デジタルへの投資に成功した米国との差は明らかだろう。世界経済のあらゆる分野で新しい現実に対応し、調整しなければならない課題は多い。ところが、人間の持つ想像力、行動力の全てをもってしても対応に遅れる傾向にある。戦略コンサルティング・マッキンゼーの「マッキンゼーが予測する未来」(ダイヤモンド社)によると、新しいテクノロジーが浸透する速度は年々加速し、5000万人のユーザーを獲得するまでに要した時間は、ラジオ38年、テレビ13年、iポッド4年、インターネット3年になり、フェイスブック1年、ツイッター9か月、ポケモンGoは僅かに19日で達成している。
「もし、これまでにあなたが積み上げてきた『直観』のほとんどが間違っていたとしたら?」。私たちがこれまで常識だと思っていたことが、実情とはかけ離れはじめている。つまり、「現実の変化の方が、私たちの認識している常識を追い越してしまっている」という。私たちの認識と現実のギャップには、これまでの「直感」と「常識」を捨てることだという。確かに、いまの世界的な状況は考えさせられることばかり。多くの情報に触れる専門家であり、その確率は高く信頼するしかないのだとも思う。考えさせられ、自ら熟考することであろう・・・。なにより自国だけでは、ままならない複雑な政治・経済の問題でもあることだ。 (2019/2・7記)
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メモ:
●「メイドインジャパン新たなる進撃」をテーマに電気自動車、ロボット、100円グッズという日本の「ものづくり」が世界に挑む! 2019年、平成経済の時代が終わり東京五輪まで、あと1年に迫る。新たな時代の到来を機に、再び、世界を驚かせる「サムライ企業」たちを追跡!
・新たに開発したEV車は、超小型ながら4人が乗れて水に浮き、1回の充電で160kmの走行が出来るというもの。やはり、震災を見たことが動機になったのだと言う。リスクを考えると大企業では出来ないだろうと、トヨタを飛び出した技術者が夢をカタチにしたいとベンチャー企業FOMMを立ち上げる。社員は19名、皆が大企業からの転職組らしい「夢」に近づくために・・・。
・エモーシヨナルロボット―「ラボット」は、人の代わりに仕事もしないし、話もしない。もちろん、エンターテインメントコンテンツなどもない。これまでの常識を超えて、これからのロボットはエモーショナル(感情的)な部分が大事になってくる、癒しと愛着が目的のロボット、その先駆けなのだと林要代表。
・メイドインジャパンにこだわる「100均」界のヒットメーカー、KOKUBO(和歌山)はキッチン用品、家庭生活に「あると便利なモノ」のアイデアがノートにぎっしり埋められている。中小企業がアイデアと行動力で挑戦する次なる市場はオーストラリア・・・。(1月27日(日)16:00 テレビ東京「ガイアの夜明け」より)
●食材を加工し、調理する家電類の多様な充実には驚かされる。それにもまして野菜や蒲鉾などのカラフルなシート状の商品だ。廃棄せざるを得ない野菜類の保存を含めた効果を考えたものだと言うが、ダイコン、ニンジン、カボチボチャ、トマト、ホウレンソウなどは、もはやその原形をとどめない四角の色紙状シートだ!パリパリと食べれば野菜・・・!見た目に、好き嫌いはなくなる?
●紙やプラスチックに変わる次世代の素材――この紙は、水も木も使わずにつくられ、また、プラスチックをつくることも。半永久的にリサイクルが可能でエンドレスに多様な商品デザインが可能だといえる。まさに次世代の新素材と言えるものだ。プラスチックは石油系樹脂100%だが新素材は石灰石70%、石油系樹脂30%だ。石油の使用量を減らし、CO2排出の60%をカットする“地球に優しい”新素材、LIMEX=ライメックスだ。ベンチャー企業TBMが開発・製造している。世界的には、ほぼ無尽蔵の石灰石が原料で紙やプラスチックに代わると。
紙よりも耐久・耐水性に優れ、製造過程で大量消費する水の使用量も非常に少なく、水資源や森林へのやさしさも・・・。新素材としての可能性はアイデア次第? 山崎敦義社長(43)は大阪 岸和田市、中学を卒業後大工、中古車販売を起業。30歳で欧州を訪れ、30代で台湾製のストーンペーパーに出会う。2008年に輸入代理店を設立。品質やコスト、重さなど多くの課題を他の製法で試み新素材を。昨年から商業生産を開始した。
●「サントコ、ヨントコ、ラストコ」(マッシー通信 連載179) 12月下旬の日芸 所沢校舎のレポートだった。随行カメラマンのご子息の写真だろうか?あの懐かしいバスの写真が目に止まった。ユニークな配色の日芸バスは、徳橋昭三教授(基礎デザイン)がバスのカラーリングを担当し、富士重工の真崎和夫君(ID・44年度卒)が担当してくれたものだ。青、黄、灰色のコントラストは航空公園駅前に際立って見えたものだ。ところで灰色、実は「銀色」と考えていたものらしい、が、予算が足りず・・・」と話してくれたことを思い出していた。ちなみに、水陸両用のカバの観光バスは真崎君のデザイン・・・。
私にとっての「所沢キャンパス計画」は、学部の企画広報副委員長として、何かとお手伝いをしていたことが思い出される。キャンパス計画は、まさに夢膨らむもの・・・「建物やキャンパス計画に居ながらにして教材となるべきレベルの設計を期待したいと、相応の建築家に委託してほしい」旨、大学の広報誌に寄稿した事もあった・・・。「ありがとう所沢キャンパス〜18歳の君へ〜」というタイトルの学部のイベントだったらしい。「今回、思い出に浸りきっていてほとんど写真を撮っていなかったのですが、息子が所沢校舎をたくさん撮影してくれていました。12歳の君に感謝!」と益子さん!
益子さんのレポート・コラムを拝見させて戴きました。私にとっても何十年ぶりの所沢校舎、思いでも多く、様々な記憶が蘇ってきました。この3月末には江古田校舎、週1日の大学院非常勤講師を終わります。併せて、コラムも・・・。有難う!皆様に感謝です。