3月上旬、西武球場前駅で行われた西武線の新型特急車両のお披露目イベントに行ってきました。
名前は「Laview」ラビュー。トゥルンとした丸い先頭フォルムとシルバー一色のカラーリングが斬新な8両編成の特急電車です。
丸い先頭フォルムを作り出すのは半径1500ミリの大きな曲面ガラス。これだけ大きな曲面ガラスを使うのは国内では初めてとのことです。
そして、車両全体を覆うシルバーのカラーリング。当初、パンフレットなどでデザインイメージを見たときはスケルトンのような印象でした。車体が見えない!?と思いましたがさすがにそれはありませんでした。アルミ素材の車体に塗装が施され、都市や自然の中で風景に溶け込むデザインを実現したそうです。車体にほんのり映り込む沿線の様子も新しい風景になりそうです。
ラビューのロゴもシルバー。とことんシルバーにこだわっています。
車内に入ると暖かく柔らかい黄色が迎えてくれます。優しい印象です。
大きな窓もラビューの特徴です。縦1350ミリ横1580ミリの大型ガラス窓が採用されています。開放感があり沿線の風景を思う存分楽しめそうです。
私が座っている写真、隣に停車しているのは現在運行しているレッドアロークラシックです。比べてみると窓の大きさ、特に高さがかなり違うのがわかります。
座席は体をすっぽりと包みこむソファーのようなデザイン。こちらも暖かく柔らかい黄色です。あぁ、もう動けないわぁ。
肘掛けには引き出し式の丸いサイドテーブルが設置されています。お弁当を置くのにはちょっと狭いけれど、飲み物やスマホを置くのには充分。座席を向かい合わせにしても圧迫感がないのでお弁当は膝の上で広げて楽しめそうです。
座席には可動式のヘッドレストがついています。可動がとてもスムーズで気持ちいいです。
各座席にコンセントがあるのもとても嬉しい。スマートフォンなどの充電切れを気にすることなく過ごせます。各座席にというところもポイントです。窓側に一カ所しかコンセントがないと通路側の人は使いづらし、窓側に座っている人が見ず知らずの人だと、とても使えないですよね…。
ちなみに座席の背面には大きなテーブルがついています。向かい合わせではなく二人掛けで座るときに利用できます。背面テーブルとサイドテーブルを両方使うと写真のような感じに。色々な利用方法がありそうです。
天井からは柔らかな間接照明が照らし、リビングにいるようなくつろぎの空間を演出します。時間帯により光の色を変えるそうです。
また座席上の荷物置きが透明なので圧迫感がありません。荷物の置き忘れ防止にもなりそうです。
そして個人的に大変こだわりのあるトイレ。1号車のトイレは多目的トイレです。広々としたスペースにベビーベット、ベビーチェアが設置されています。車椅子でも利用しやすいよう、上部にバックミラーがついています。オストメイトにも対応しています。
1号車には車いす対応席が2席あります。子ども連れ、配慮の必要な人、トイレを含め様々な人に優しい1号車です。
5号車には女性専用トイレとパウダールームがあります。着替えが出来るチェンジングボードや、
拡大鏡やコンセント、姿見もあります。お化粧や身支度に役立つ工夫がいっぱいです。
トイレのレイアウト表示は点字でも案内されています。なお5号車にはAEDも備わっています。

●チェンジングボード

●点字案内板

8両編成のうちトイレがあるのは1号車と5号車の2両のみです。これまでの西武線特急と比べてトイレのある車両は減りましたが、始発から終点まで乗ったとしても1時間20分ほど。それほど長時間の移動ではないのでトイレを利用しないも多そうです。トイレを必要とする人に寄り添ったカタチになっているんですね。

●運行中の西武線特急レッドアロー

ラビューの運行は3月16日土曜日のダイヤ改正からです。それにともない今走っているレッドアローも姿を消して行くことでしょう。新しい西武線の顔ラビューと、慣れ親しんだレッドアロー。春は出会いと別れの季節ですね。
2019年3月9日
増子瑞穂
追記
ラビューと日芸デザインのコラボパネルもありました!
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