上野恩賜(おんし)公園内のミュージアムに足を運ぶ文化的な生活者の多くは、ぶらりと上野広小路辺りを散策し運よく観察力を意識すれば大きな垂れ幕の『上野が、好き。』を見つけ楽しんでいそうです。切り撮った写真の隣の垂れ幕には『ブリューゲル展(2018年春先4月1日まで公開された)』もありJR御徒町駅に近いこの垂れ幕が下がるデパートも絵画展帰りでにぎわうスポットです。JR線上野駅から御徒町までのガード下周辺のアメ横が外国人観光客にも人氣でミーディアでも良く撮り上げられています。ある意味近場で人種のるつぼを体験できる場でもあるアメ横です。人、人でごった返し歩くにも苦労するアメ屋横丁はとにもかくにも面白いより現代の”隠れた東京の玄関”にふさわしい観光地のひとつです。
どこに行っても発見を忘れないで感動体験できることが創造力を養うコツだと言えます。この『上野が、好き。』の垂れ幕を発見できるセンサーをもちえていれば「気づかなかった!」ではなく”氣づく”ことの好奇心と楽しさを再認識できると想います。『上野が、好き。』は下町らしく千社札を意識したデザインで楽しませてくれ創造力を膨らませてくれました。江戸時代の裏鬼門であった上野恩賜公園もう一つの目玉は、人氣のパンダ”香香(シャンシャン)”と会えることでも有名です。
上野恩賜公園内にあるパンダポスト、探してみるのも楽しいものです。
パンダは中国政府から貸し出しされている人間以外の貴重な生きた外交官の役目を担っています。シャンシャンの親であるリーリーとシンシンは中国側から東京都が10年の約束で借り入れ賃貸料は毎年1億円強を支払っています。日本生まれのシャンシャンは賃貸料はなく所有権が中国にあるそうです。意外にもパンダの起源、近縁種は中国ではなかったようです。
パンダはナショナルグラフィックス(2012年発表)によればジャイアントパンダの最古の近縁種がスペインで発見された。とありアグリアルクトス属と言われ800~900万年前のヨーロッパに生息したクマ科の絶滅動物がパンダの祖先では。としています。(上記イラストはジャイアントパンダの最古の近縁種でクレトゾイアルクトス・ベアトリクスの想像図。https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7149/)
パンダにしてみるとヨーロッパよりも中国を最終生息地に選んだ理由がきっとあるのでしょう。祖先パンダの先見性の証かもしれません。
米国のワシトンポスト紙よると「China has developed a new facial recognition app – this time for pandas」の見出しで、「顔認証の技術が幅広く使われている中国で、パンダの顔を2年かけて12万枚の画像と1万本の動画を分析したAIによる新しい顔認証技術app(app=アプリケーションの略、アプリ)を開発、完成させ、山奥に生息する野生パンダの追跡や個体数や分布、年齢など正確で総合的なデータを集められる」としています。(「newsモーニングサテライト」テレビ東京 5:58AM2019年5月22日放送)
飼育係の人や専門家でないとなかなか個体を識別できないほど一般人にはどのパンダを観ても同じに見えるキャラクター性の強いパンダですが、それをAI技術によって見極められるようにした最先端技術開発を進める国力とその技術を人へ応用し世界をリードできるよう国の威信をかけた中国のすごさを感じます。
とかく日本のマスミーディアの報道を観たり読まされたりするとアンコンシャス・バイアス(連載118『無意識の偏見と創造力』)になり米国の眼で世界を観ている日本人のなんと多いことか!になります。米国の主力新聞が中国の技術をしっかりと報道する姿勢も見逃さないようにしてほしいものです。 現在の米中貿易摩擦含め21世紀の覇権の行方を感じ取れる自己の意識改革で想像力から創造力を身に付けたいものです。
明るく・元氣に・波動を合わせる…鈴木淳平