先日、ちょっとした事故にあってしまいました。自転車同士の衝突事故です。
ゴールデンウィーク中のこと。うららかな春の日差しの中、図書館へ行こうと地元商店街を走っていました。車はあまり通らないけれど、買い物客も多いところなのでゆっくり自転車をこいでいました。すると商店街の脇道からものすごいスピードで自転車が飛び出してきました。思わず「危ない!」と叫んで急ブレーキをかけ、私は止まりました。が、相手はブレーキが間に合わず私の右膝にぶつかってようやく止まりました。痛いのなんのって。こちらはただのママチャリ。相手はタイヤの太いマウンテンバイク。おまけになにやらトゲトゲみたいなものもついています。その日は厚手のジーンズをはいていたのですが、まくりあげてみると右膝にしっかりマウンテンバイクのタイヤがこすれた跡がついています。あざのようなものも。痛さとぶつかったときの衝撃で思わずその場にうずくまってしまいました。近くの交番からお巡りさんも駆けつけ、「救急車を呼びましょうか!?」と聞かれる始末。いえ、さすがにそこまではと遠慮していると、「こういう場合、今はなんともなくても後遺症が出てくることがあるんですよ。」と脅されてしまいました。それでも救急車は丁重にお断りし、お巡りさんを介してなにか問題が起こったときに連絡がとれるようにしてその場を離れました。いやはや。
近年、飲酒運転の取り締まりが強化されるなど、自動車の事故は減少しています。しかしこの10年で自転車の事故は4.5倍にもなっているそうです。
幸い大事にはいたらなかったものの増加傾向にある自転車事故のひとつに、私も含まれてしまいました。それにしても子供を同乗させていなくてよかった。子供を乗せていたら急に止まれなかったばかりかバランスを崩して倒れていたかもしれません。この事故のこともあり、これまで取り付けていた前乗せの補助椅子をやめて、後ろ乗せの補助椅子に変えました。ハンドル部分に負荷がかかるよりも後ろの方が安定感はあるし、子供の制限体重も15キロまでから20キロまでに増えました。
6月1日から道路交通法が改正されます。自動車はもちろん、自転車にも様々な改正があります。これまで自転車は原則車道を走ることになっており、例外として「自転車通行可」の標識がある場合には歩道を走ってもよいとされていました。しかし改正後は歩道を通行してもいいのは13歳未満の児童・幼児と70歳以上の高齢者が通行する場合に限られます。しかしその一方で、歩道や車道の状況からやむをえないと認められるときは歩道も通行可能になるとも。なんだか分かりづらいですね。歩道を走ろうか車道を走ろうか迷っているうちに事故にあってしまいそうです。
また前々回のマッシー通信「連載-53/3人乗り」でとりあげた自転車の3人乗りに対する取り締まり強化は、保護者の多くの反発の声と現状を反映して今回は見送られました。ホッとしている反面、万全の安全策がとられたわけではありません。
安全性の高い3人乗り自転車の開発や自転車専用道路の整備など課題は残っています。
ただ、ひとつだけ確実にできることがあります。13歳未満の児童や幼児が自転車に乗るとき、保護者はヘルメットを装着させるよう努めなければならないという改正です。子供がひとりで自転車に乗るときはもちろん、大人が補助椅子などで乳幼児を同乗させる場合も同様です。思いがけない事故にあったとき、子供の頭を守るのは親の義務ですもの。事故から1ヶ月たった今、右膝のタイヤの跡は消えつつあります。でも安全に対する気持ちは消えないようにしないといけませんね。
2008.5.30
増子瑞穂